近年、女性が様々な分野にチャレンジしていくことにより、多様な視点や発想が加わり、活力ある生き生きとした社会の実現が期待されています。
しかし、工業科に興味がある人たちの中には、「女子生徒が少ないと聞くけれど、やっていけるかな」と思っている人、「どんなことを学び、どんな仕事に繋げていけば良いのだろう」と、将来のイメージを持てない人もいるかもしれません。
そこで、このページでは工業科で活躍する女子にスポットライトを当てて紹介します。
Q.工業科ではどんなことを学んでいるの?取得できる資格は?女子でも大丈夫?
詳細は本校HP工業科の各科のページをご覧ください。
各科の実習は、男子も女子も同じ内容に取り組んでおり、「女子だから」という理由で出来ない実習はほとんどありません。また、資格については筆記試験だけでなく、実技試験を伴う資格が多いのが工業科の特徴ですが、女子生徒も男子生徒に負けずに積極的に資格を取得している生徒が多くおり、工業系の大会やコンテストで活躍する女子生徒も少なくありません。
Q.酒田光陵高校の工業科の女子の割合は?
平成30年度の工業科の女子生徒の割合は約8%ですが、学年・科ごと異なっています。
Q.女子が少ないことが不安です。友達はできますか?
女子生徒の割合は少ないですが、実習など、グループで取り組むことが多く、男女を問わずコミュニケーションをとりながら進めていくものが多いので溶け込みやすい環境です。
また、本校には比較的女子生徒の多い普通科・商業科・情報科があり、全校生における女子生徒の割合は半分ほどです。部活動や学校行事等の特別活動で、工業科以外の女子生徒とも関わる機会が充分にあります。
Q.工業科女子生徒の卒業後の進路は?男子と差がつくのでは?
就職希望者が多数いるため、就職指導に手厚く、学んだことを生かせる職場に向かいやすい環境といえます。就職については工業系だからといって採用において男子が優遇されるということは少なく、むしろ、女子の求人が年々増加しています。もちろん進学・公務員等に進む生徒も毎年いますので就職以外へ向かう生徒へもフォローしています。
在学中に身に着けた工業系技術や資格を活かして地域や日本の産業を支える女性の卒業生はたくさんいます。
工業系の職場は「男の仕事」というイメージが根強くありますが、日本の生産年齢人口減少と共に女性を登用し、活躍してもらいたいという企業が増えています。
工業科女子生徒の進路先(過去6年間) ※掲載企業等は順不同
県内企業 | 県外企業 | その他 |
㈱齋藤農機製作所 ㈱ダイジ山形工場 酒田新日㈱ 松岡㈱ ㈱コーセイ山形工場 東北エプソン㈱ 東北メンテナンス工業 ㈱スタンレー鶴岡製作所 TDK庄内㈱ ㈱丸高 等
|
東京地下鉄㈱ 東京電力㈱ 新日鐵住金㈱鹿島製作所 ㈱ホンダテクノフォート イオンリテール㈱ 富士重工業㈱群馬製作所 京王電鉄㈱ シキボウ富山工場 ㈱NTT東日本 旭硝子㈱千葉工場 ㈱クボタ つくば工場 住友電気工業㈱横浜制作所 ㈱本田技術研究所四輪R&Dセンター JR東日本テクノロジー㈱ 等 |
鶴岡工業高等専門学校(編入) 金城大学 宮城県職員 山形デザイン専門学校環境デザイン科 他
|
平成29年度は工業科以外の学科(普通科・商業科・情報科)を卒業し、就職した女子生徒のうち、22.5%(4人に1人)は工業系の企業へ就職しています。
過去6年間でも、工業科以外の学科を卒業し就職した女子生徒の約15%~20%(5,6人に1人)は工業系(技術・製造など)の企業へ就職しています。
そのような企業への就職を希望する場合には、専門的な資格や知識を持っていることが有利になる場合があります。
※平成29年度工業科以外の女子生徒の工業系企業の進路先(一部)
県内企業 | 県外企業 |
㈱スタンレー鶴岡製作所 TDK庄内㈱ 東北エプソン㈱ ダイワ電機㈱ 東ソー・クオーツ㈱ ティー・ビー・アール㈱ ㈱アライドマテリアル 他 |
東京地下鉄㈱ 新日鐵住金㈱鹿島製作所 ㈱NTT東日本 他
|
現在工業科で学んでいる女子生徒にアンケートをとり、学校生活について聞いてみました。
①高校生活は充実していますか?
・いつも笑って過ごしている
・文化祭や体育祭が楽しい
・中学校で学べなかったことをたくさん学べるから
・クラスの雰囲気が常に明るく楽しい。
・部活で良い仲間や友だちができる。
・先生と生徒の距離感がちょうど良い。
・他の男子が女子だからといって差別しない
・学びたいことを追求していけるところ
・勉強と部活の両立ができているから
・取りたい資格などもたくさん取れる
・女子だからと言われずに、対等に教えてもらえること
・実習があって楽しい。
・今までやったことのない授業があるから
・好きなことができるのは楽しいから
・工業系の話が通じるので友人と話すのが楽しい
など
②工業科を選んだ理由は?
・ものを作ったりすることが好きだったから
・将来、工業系の仕事に就きたいと考えていたから
・将来の仕事に繋げられるような勉強をしたいと思ったから
・理科で実験をしたり、調べたりすることが好きだったので選んだ
・オープンキャンパスで工業科の見学に行ったとき、工業科で学習する内容がおもしろそうだと思ったから
・座学よりは何かを作った方が楽しいと思ったから
・父のしている職業をやってみたいと思ったから
・工業科ならではの専門的な知識を学びたかったから
③現在、目標としていることはどんなことですか?
・工業系の仕事に就くこと ・企業から内定をもらうこと
・進路実現 ・将来の夢のために資格を数多く取ること
・自分が就きたい職業に就くこと ・成績を上げる
・部活で上位大会に行くこと
④女子が少ないことで不便さを感じることはどんなことですか?
・着替え ・体育の授業(男子に合わせなければいけないので)
・力仕事はそれほど多くはないがあると大変
⑤工業科に女子がもっと増えるといいと思いますか?
・女性が工業系の仕事に就職されるべきだし、増えるべき
・ものづくりの楽しさを知ってほしいから
・女性も加わることによって新しい考えが生まれるから。少ないと居づらいから。
・女子がもっと増えれば、女子同士もっと楽しくできると思うから
・聞きたいとき、男子に聞きづらいときに女子がいるといい。楽しいから。
・工業科は怖くないし、逆に他の学科よりも楽しいのでぜひ来てほしい
・女子がもっと増えれば、工業科だから男子だけというイメージがなくなるから
・かっこいいから
・女子が増えれば相談しやすくなると思う
・女性技術者が増えるから
・工業科が華やかになると思うから
⑥工業(ものづくり)の楽しさや魅力はどんなところにあると思いますか?
・完成したときの達成感やその過程・研究・考察による楽しさ
・一つのものをみんなで作り上げること
・自分の得意・不得意で出来る作業が人それぞれ違うので、それを見つけるのが楽しい
・自分たちで作ると売り物に対する見方が変わる
・自分が何かを作って、もしそれが何か人のためになったらとてもうれしいから
・一から作ることでものを作る大変さを知れるところ。
・今あたりまえに社会を支えているものの仕組みを知れること
・難しいことが多いので大変ですが、できると達成感があり、とても楽しい
・自分の手で配線したものが実際に動作するのが楽しい
・実習を通して、実際の仕事を想定した責任感が感じられる。
・思い通りにいかないときもあるけど、うまくいったときがとても楽しい
・今まで知らなかった知識を身につけることができること
・体を動かしてさまざまなことを学べるところ
現在工業科で学ぶ女子生徒に学校生活についてのコメントをいただきました。
学科ごとにまとめてありますので、下記バナーをクリックしてください。